AIO対策の費用は「頼む作業の範囲」で決まる

AIO対策の費用は、どの作業をどこまで外に頼むかで決まります。AIO対策とは、GoogleのAIによる概要やAIモード、ChatGPTなどの回答で、自社の情報が正しく紹介されるように公開情報を整える取り組みです。LLMO対策やGEO対策と呼ばれることもありますが、費用の考え方は同じです。

見積もりの金額が会社ごとに大きく違うのは、同じ「AIO対策」という名前でも、含まれる作業がそろっていないためです。まず、作業を次の5つに分けて考えると、比べやすくなります。

作業主な内容費用が変わる条件
診断AIの回答と検索での見え方を調べ、弱点をまとめる質問の数、調べるAIの種類、報告の詳しさ
計測同じ質問を定期的に聞き、変化を記録する頻度、質問の数、ツールを使うか
ページ改善サービス・料金・FAQ・会社情報を書き直すページ数、原稿を誰が書くか
外部情報の整備ビジネスプロフィールや掲載先の表記をそろえる掲載先の数、店舗の数
報告と提案変化を説明し、次の作業を決める打ち合わせの回数、資料の量

調べるAIの数も費用に響きます。GoogleのAIによる概要とAIモード、ChatGPT、Geminiなどは、それぞれ別に質問して記録する必要があります。さらに、AIの回答は同じ質問でも変わることがあるため、1回の確認では判断できません。日を変えて何度も聞くほど手間が増えます。見積書に「AIO対策一式」のように作業名しか書かれていない場合は、この5つの作業のどれが、どの量で含まれるのかを出してもらってください。

料金の決まり方:費用が何に対して発生するか

AIO対策の料金は、「期間」「回数」「作業の量」「制作」のどれに対して払うかで形が分かれます。同じ作業でも料金の形が違うと、見積もりの金額を並べただけでは比べられません。

料金の形何に対して払うか向いている場面注意すること
月額型毎月の計測・改善・報告改善を続けて任せたい最低契約期間と、月ごとの作業量
単発の診断1回の調査と報告書まず現状と弱点を知りたい改善の作業は含まれないことが多い
ツールの利用料計測の仕組みを使う権利社内で記録と分析ができる質問の登録や改善は自社で行う
作業量に応じた料金ページや記事の本数、質問の数直すページが決まっている1本あたりに含まれる作業の範囲
制作費に含めるサイトの作り直しの一部サイト自体を作り直す公開後の確認や更新が含まれるか
成果に応じた料金取り決めた成果の数成果の数え方を合意できる何を、誰が、どう数えるか

月額型を選ぶときは、総額を「初期費用+月額×最低契約期間+追加費用」で計算してください。月額が低くても、最低契約期間が長いと総額は大きくなります。逆に、単発の診断は1回で終わりますが、改善の作業を誰が行うかを別に決める必要があります。

成果に応じた料金は、Googleが表示を保証していない以上、何を成果として数えるかがあいまいになりがちです。どのAIで、どの質問で、何回出たら成果とするのかを、契約前に文書で決めておく必要があります。

中小企業の予算別の始め方

予算が小さい中小企業ほど、社内でできる「記録」と「ページの見直し」を先に行い、外に頼む作業を絞るのが合理的です。最初から月額の支援を契約すると、何を改善すべきか決まらないまま費用だけが続くことがあります。

段階やることお金がかかるもの向いている会社
1 社内だけで始めるAIに質問して回答を記録し、サービス・料金・FAQのページを直す担当者の時間まず現状を知りたい
2 ツールか単発の診断質問を増やして定期的に記録する。第三者に弱点を調べてもらうツールの利用料、または診断1回分記録の時間が取れない
3 月額の対策支援ページの書き直しと報告を任せる月額と最低契約期間の総額直す人手が社内にない
4 制作・改修を含めるサイトの構成から作り直す制作費と公開後の運用費サイトが古く、情報が足りない
AIO対策の予算別の4段階
社内の記録から始め、足りない作業だけを外に頼む順番

次の段階に進むかどうかは、金額ではなく「社内で回らなくなった作業」で決めます。

  • 記録の時間が月に取れなくなった、または確認したい質問が増えた:段階2のツールや診断を検討する
  • 直すべきページが分かっているのに、書き直す人がいない:段階3の月額支援、または作業量に応じた依頼を検討する
  • 料金や事例を載せるページ自体がない、スマートフォンで読みにくい:段階4の制作・改修を検討する

段階ごとに、外に頼む前に社内で用意しておくものもあります。段階2では、お客様がよくする質問の一覧。段階3では、サービスの条件や料金の決まり方など、社外の人には書けない事実。段階4では、載せたい情報と、公開後に更新する担当者です。これがそろっていると、外に払う費用が「調べる作業」ではなく「直す作業」に使われます。

店舗型の事業は、段階1でGoogleビジネスプロフィールの情報も見直してください。Googleは、ビジネスプロフィールを活用すると、AIの回答を含むGoogle検索全体で商品やサービスが表示されやすくなると案内しています。

社内で進める場合にかかる時間と手間

社内で進める場合、外に払う費用はかからなくても、担当者の時間という費用がかかります。社内で行う作業は、主に次の4つです。

  1. お客様が聞きそうな質問を決め、AIに聞いて回答を記録する
  2. 回答の誤りや不足を見て、直すページを決める
  3. サービス・料金・FAQ・会社情報のページを書き直す
  4. ビジネスプロフィールや掲載先の表記をそろえる

このうち、社内で進めにくいのは、サイトの技術的な点検です。インデックスの状況や構造化データの誤り、表示速度の問題は、専門の知識がないと原因を特定しにくいからです。この部分だけを単発で頼み、記録とページの書き直しは社内で続けるという分け方もできます。

社内の費用は「担当者が月に使う時間×時間あたりの人件費」で見積もれます。この金額を外部の見積もりと並べると、どこまでを自社で行うかを決めやすくなります。

見積もりで確かめること

AIO対策の見積もりは、金額だけでなく、作業の中身、作業量の単位、最低契約期間を含めた総額、Googleが不要としている作業が入っていないかを確かめます。複数社に頼むときは、同じ項目で回答をもらうと比べやすくなります。

確認項目確かめる点
質問とAIの範囲何問を、どのAIで、何回聞くか
記録の受け取り質問・回答・引用元の記録を受け取れるか
改善作業提案だけか、ページの書き直しまで含むか
作業量の単位月に何ページ、何回の報告か。超えたときの扱い
総額初期費用と最低契約期間を含めて、いくらになるか
解約と成果物解約の申し出期限、作ったページや記録の扱い
税と追加費用税込か税抜か、質問やページを増やすときの費用
権限Search Consoleやビジネスプロフィールの管理者を自社に残せるか

Googleは、生成AI検索向けの最適化もSEOの一部だとしています。さらに、llms.txtなどの特別なファイル、文章を細かく分けること、AI向けの書き換え、言及を作為的に探し集めること、構造化データへの過剰な取り組みは、Google検索のAI機能のためには必要ないと案内しています。見積もりの多くがこれらの作業で占められていたら、理由を聞いてください。ただし、llms.txtはGoogle以外のサービス向けに作ることは問題ないとされています。

見積もりを比べやすくするには、依頼するときに伝える条件をそろえることも大切です。各社に同じ内容を伝えると、金額の差が作業の差なのか、条件の受け取り方の差なのかを見分けられます。

  • 対象にしたいサービスと、対応している地域
  • お客様がよくする質問の例(3〜5個)
  • サイトを更新している仕組みと、更新できる人
  • 社内で担当できる作業と、頼みたい作業
  • 予算の上限と、続けられる期間

参考:Google:Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する

費用をかける前に自社で確かめること

費用をかける前に、AIが自社をどう説明しているかと、検索の土台に問題がないかを確かめておくと、見積もりの範囲を絞れます。次の4つは無料で確認できます。

  • 主なサービスについて、お客様の相談文に近い質問をAIに聞き、社名が出るか、説明が正しいかを記録する
  • Search Consoleで、主要なページがインデックスされているかと、検索パフォーマンスの推移を見る
  • Search Consoleの「生成 AI パフォーマンス レポート」で、AIによる概要やAIモードにサイトへのリンクが表示された回数を見る
  • 店舗がある場合は、Googleビジネスプロフィールの営業時間やサービス内容が、自社サイトと一致しているかを見る

Search Consoleの生成AIのレポートは2026年6月に発表され、2026年8月31日にすべてのサイトへ提供されたと案内されています。表示回数が少ないとレポートが表示されない場合もあります。ヘルプで説明されている指標は、AI機能の中でサイトへのリンクが表示された回数です。どの質問で表示されたかまでは分からないため、AIに質問した記録と組み合わせて見ると、どのページを直すべきかを判断しやすくなります。

参考:Google Search Central ブログ:Search Console に検索の生成 AI パフォーマンス レポートを導入

よくある質問

参考資料

公式資料の事実と、本文の実務上の提案・架空の例を分けて記載しています。確認日:2026年10月23日。

自社の課題を整理する

現在の状況と目標を伺い、優先して見直す情報や施策を整理します。集客・Web制作・業務改善の支援について、curveへご相談ください。

支援について相談する →

実施や運用の支援をお探しの方へ

記事で紹介した取り組みを自社で進めたい場合は、目標・現状・運用体制に合わせて支援内容をご提案します。

集客戦略・広告・検索・SNSの支援について詳しく見る →

料金とプランを見る(デジタルマーケティングの専用ページ) →

この記事を書いた人

株式会社curve 代表取締役 野澤 孝理

株式会社curve 代表取締役

野澤 孝理

GMOインターネット株式会社を経て、株式会社エクスコアに創業メンバーとして参画し、株式会社curveを創業。デジタルマーケティングを軸に、Claude CodeやCodexを活用したサイト・LP制作、解析ツールの導入、業務システムの構築まで、「AIマーケ×AI開発・内製化」を支援しています。AIメディア「AIテックベース」を運営。

この内容を自社で相談する