コミュニティノートとは

コミュニティノートとは、誤解を招く可能性があるXのポストに、登録した利用者が協力して背景情報(ノート)を付ける仕組みです。X公式のガイドでは、利用者がより正確な情報を得られるようにすることが目的だと説明されています。

ノートを評価するのは、コミュニティノートに登録した一般の利用者で、「協力者」と呼ばれます。ノートは協力者が書くほか、XのCommunity Writerを含むAIも提案できます。協力者は自動で付けられた別名(コードネーム)で参加するため、ノートから協力者のXアカウントがわかることはありません。

項目X公式の説明
対象になるポストどのようなポストにもノートが表示される可能性がある
表示を決めるもの協力者の評価だけ。Xが表示するノートを選ぶことはなく、ノートの評価やモデレートも、Xのルールに違反する場合を除いて行わない
表示の条件多数決ではなく、過去の評価で意見が分かれた協力者どうしが「役に立った」で一致すること
公開の範囲協力の記録は毎日公開され、表示を決めるアルゴリズムは誰でも調べられる

英語版のガイドでは、ノートは人のほか、AIのノート作成者から提案されることもあり、その場合も表示を決めるのは協力者の評価だけだと説明されています。

コミュニティノートは、Xがルール違反に対して行う措置(ポストの表示制限や削除など)とは別の仕組みです。X公式ヘルプでは、ノートが付いたポストでも、Xのルールや規約への違反がなければ、Xがラベルを付けたり削除したりすることはないと説明されています。

参考:コミュニティノートガイド:概要

ノートが表示されるまでの流れ

コミュニティノートは、提案されたノートが協力者の評価を集め、「役に立った」と判断されたときにはじめてポストに表示されます。提案されただけの段階では、ポストに直接は表示されません。

コミュニティノートが表示されるまでの流れ
提案されたノートは、協力者の評価を経て、表示されるかどうかが決まる
  1. ノートが提案されると、まず「さらに評価が必要」の状態になり、協力者に評価が求められる
  2. さまざまな視点の協力者から十分に「役に立った」と評価されると、「役に立った」の状態になり、ポストに表示される
  3. 十分に「役に立たなかった」と評価されると、表示されない
  4. 状態は新しい評価が入るたびに更新され、表示されたノートが消えることもある。状態は2週間で固定される

協力者でない利用者も、ポストのメニューからノートを依頼できます。英語版のガイドでは、依頼には電話番号の確認が必要で、依頼が一定数集まると、実績のある協力者に知らされると説明されています。

参考:コミュニティノートガイド:Xで公開されるノート

企業のポストにノートが付くと起きること

企業のポストにノートが表示されると、ポストの下にノートが出て、すでにそのポストに反応した人にも知らされます。一方で、ノートそのものは、ポストの表示のされ方や、Xのルールの執行には影響しないと案内されています。

起きることX公式の説明
ポストにノートが表示される「役に立った」と評価されたノートが、そのポストに直接表示される
反応した人に通知が届くノートの表示後、そのポストに返信・いいね・リポストした人に通知が送られる(ノートが書かれた時期などの条件あり)
作成者にも通知が届くノートが6時間続けて安定して表示されると、ポストの作成者に通知が届く
同じ画像やリンクにも表示される画像・動画・リンクについて書かれたノートは、同じものを含むほかのポストにも表示される
表示のされ方やルールの執行ノートは、ポストの表示やXのルールの執行には影響しない

企業が特に気をつけたいのは、通知と、画像・リンクについてのノートです。キャンペーンのポストに反応してくれた人に、あとからノートが追加されたことが知らされます。また、他の人が以前に使った画像を流用した場合、その画像に付いたノートが自社のポストにも表示されることがあります。

ノートは、読む人の受け止め方を変えます。X公式ガイドのよくある質問では、Xのパイロットテストのアンケートで、ノートを読んでから誤解を招く可能性のあるポストを見た回答者は、ノートのないポストを見た回答者より、内容に同意する傾向が20〜40%低かったと紹介されています。企業のポストにノートが付けば、お客様がその情報を信用しない理由になりうると考えておきます。

ノートが付いたときに最初に確かめること

自社のポストにノートが付いたら、まずノートの内容と、自社のポストの根拠を並べて確かめます。慌てて削除や反論をする前に、事実関係を整理することが先です。以下は、curveが実務で勧める確認の順番です。

  1. ノートの本文と、ノートに付いている出典のリンクを読む
  2. 自社のポストの根拠資料(料金表、日付、条件、データの出典)と照らし合わせる
  3. ノートの状態を確かめる(ポストのURLをコミュニティノートのサイトに入れると、そのポストのノートを確認できる)
  4. 引用や返信で、どんな受け止め方が広がっているかを見る
  5. 担当部署・広報・責任者など、対応を決める人に共有する

確かめた内容は、ノートを見つけた日時、ノートの本文と出典、自社の根拠資料、取った対応を1か所に記録しておきます。ノートの状態はあとから変わることがあるため、表示されていた内容を画面の保存などで残しておくと、社内への報告や再発防止の検討に使えます。

確かめるときは、「ノートが正しいか」だけでなく、「自社のポストの書き方に、誤解される余地がなかったか」も見ます。料金の条件や対象地域を省いた短い文は、事実として間違っていなくても、読む人に違う意味で伝わることがあります。

対応の選び方:訂正・補足・再審査

ノートへの対応は、ノートの指摘が正しいかどうかで選びます。指摘が正しければ訂正、書き方が足りなかったなら補足、ノートが不正確なら再審査の請求が基本です。

状況対応の例気をつけること
ノートの指摘が正しい訂正のポストを出し、元のポストと引用や返信でつなぐ。ホームページの情報も直すどこが誤りで、正しくは何かを具体的に書く
書き方が足りず誤解を招いた条件や対象を補足するポストを出す補足が言い訳に見えないよう、事実だけを書く
ノートの内容が不正確作成者として再審査を請求する。根拠を示すポストを出す協力者やノートの書き手を攻撃しない
ノートがXのルールに違反しているノートを報告する内容に同意できないことと、ルール違反は分けて考える

再審査は、ノートが表示されているポストの作成者が請求できます。X公式のガイドでは、判断をするのはXではなく協力者で、多くは請求から24時間以内に行われると説明されています。ただし、より多くの協力者が評価する保証はなく、ノートが消えるとは限りません。

元のポストを削除するかどうかは、社内で判断が分かれるところです。curveでは、誤りを認めて訂正を残すほうが、経緯を見た人に誠実さが伝わりやすいと考えています。削除する場合も、訂正の案内は別に残しておくと、あとから見た人が正しい情報にたどり着けます。

参考:コミュニティノートガイド:再審査

訂正と補足のポストの書き方

訂正や補足のポストは、何が誤りだったか、正しい情報は何か、どこで確かめられるかの3点を短く書きます。言い訳や感情的な言葉は入れず、読んだ人が次に何をすればよいかがわかる文にします。

以下は架空の例です。ある料理教室が「体験レッスンは全コース無料」とポストし、「無料は平日の一部のコースだけ」というノートが付いたとします。料金表を確かめたところ、ノートの指摘が正しかった場合の文例です。

種類文例(架空)
訂正先のポストで「体験レッスンは全コース無料」とお伝えしましたが、誤りでした。無料の対象は平日の3コースです。対象のコースと日程は料金ページでご確認ください。
補足先のポストの補足です。無料の体験レッスンは平日の3コースが対象で、土日のコースは1,000円です。ご予約の前に料金ページをご確認ください。

訂正のポストは、元のポストを引用するか、元のポストへの返信としてつなげると、元のポストを見た人もたどり着けます。有料プラン(Xプレミアム・The X Subscription)の加入者は、公開から1時間以内なら最大5回までポストを編集できますが、編集前の版も見られるため、直したことは本文に書いておきます。外部のサービスやX Proから出したポストは編集できません。あわせて、固定ポストやホームページの同じ情報も直します。

誤解されないポストにするための事前確認

ノートを避ける近道はなく、根拠を示せる書き方をすることが、結果としていちばんの備えになります。キャンペーンや広告に使うポストも、ノートの対象から外れるとは案内されていません。

公開前には、次の点を確かめます。

  • 料金・割引・期間などの数字に、条件と日付を書いているか
  • 「最安」「No.1」「効果がある」などの表現に、示せる根拠があるか
  • 比べる相手や基準を、読む人がわかる形で書いているか
  • 画像や動画の出所がはっきりしていて、他人の素材を流用していないか
  • リンク先のページの内容が、ポストの説明と一致しているか
  • 誤りを見つけたときに、誰が訂正を判断するかが決まっているか

リンクについて書かれたノートは、同じリンクを含むほかのポストにも表示されることがあります。自社サイトのページに古い料金や誤った条件が残っていると、そのページを共有したポストのすべてに影響しかねません。ポストを見直すときは、リンク先のページも同じ基準で確かめます。

この確認は、ノートのためだけのものではありません。お客様が誤解しないように書くことは、問い合わせの内容のずれを減らすことにもつながります。

よくある質問

参考資料

公式資料の事実と、本文の実務上の提案・架空の例を分けて記載しています。確認日:2026年10月24日(ノートを提案できる人とXの関わり方は2026年10月25日に再確認)。

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この記事を書いた人

株式会社curve 代表取締役 野澤 孝理

株式会社curve 代表取締役

野澤 孝理

GMOインターネット株式会社を経て、株式会社エクスコアに創業メンバーとして参画し、株式会社curveを創業。デジタルマーケティングを軸に、Claude CodeやCodexを活用したサイト・LP制作、解析ツールの導入、業務システムの構築まで、「AIマーケ×AI開発・内製化」を支援しています。AIメディア「AIテックベース」を運営。

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