ChatGPTの検索はBingを使う?AI5社の検索元の答え

ChatGPTの検索は、OpenAIの公式ヘルプで「他の検索サービスと連携することがある」と説明されています。Bingの名前がはっきり出てくるのは、法人向け(Enterprise・Edu)のヘルプです。そのため「ChatGPTはBingだけを使う」とも「Bingとは無関係」とも、公式文書からは言い切れません。

AIの検索元とは、AIが回答を作るときに参照する検索結果やインデックス(検索エンジンが集めたページの目録)のことです。検索元が分かると、自社サイトをどこに正しく載せればAIの回答に届きやすいかが見えてきます。下の表は、2026年10月23日に各社の公式文書を開いて確かめた結果です。

AI公式文書に書かれている検索元書き方の確かさ
ChatGPT(OpenAI)他の検索サービスと連携。法人向けはBing検索エンジンにクエリを送る法人向けは明記。一般向けは連携先の名前を出していない
Claude(Anthropic)検索の委託先としてBrave Searchなど3社。画像検索はBing委託先の記載は公式。各社の役割分担は書かれていない
Gemini・AIによる概要(Google)Google検索のインデックス明記
Microsoft CopilotBing検索サービス法人向けCopilot Chatの文書で明記
Perplexity自社のインデックス自社発表。外部サービスの併用は書かれていない
AIが回答を作るまでの流れ
質問はAIの中で検索用の短いクエリに書き換えられ、各社の検索元に送られます

提携や委託先は変わるため、この表は確認日時点の内容です。重要な判断の前には各社の資料を開き直してください。

ChatGPT:公式ヘルプに書かれていることと書かれていないこと

ChatGPTの検索について、OpenAIの一般向けヘルプは、質問を1つ以上の検索クエリに書き換えて他の検索サービスへ送ることがあると説明しています。同じヘルプは、検索サービスのプライバシーポリシーとしてMicrosoftとShopifyの2社を案内しています。送る位置情報はおおよその地域までで、IPアドレスそのものやアカウント情報は共有しないとも書かれています。

法人向け(Enterprise・Edu)のヘルプは、ユーザーとの関連付けを外した検索クエリをBing検索エンジンと共有する場合があると明記しています。一方で、ヘルスケア向けのワークスペースはウェブ検索にBingを使わないと書かれています。同じChatGPTでも、プランによって検索の仕組みが違います。

OpenAIは、自社の検索用クローラー(ページを自動で読みに来るプログラム)としてOAI-SearchBotを公開しています。ヘルプは検索結果の掲載対象になる条件として、OAI-SearchBotのクロールを許可することと、サーバーやCDN(配信を速くする中継サービス)がOpenAIの公開IPアドレスからのアクセスを通すことを挙げています。

公式文書に書かれていないのは、次の3点です。

  • 自社で集めたページと、外部の検索サービスの結果をどの割合で使うか
  • 一般向けの検索で、どの場面でどの検索サービスを使うか
  • Googleの検索結果を使っているかどうか(報道はありますが、OpenAIの公式文書には記載がありません)

参考:OpenAI:ChatGPTでウェブを検索する

Claude:委託先一覧にBrave Searchなど3社

Claudeのウェブ検索について、Anthropicは公開している委託先(サブプロセッサー)一覧に、用途を「Web Search」とする会社を3社載せています。Brave Search、TurboPuffer、Parallel Web Systemsです。Brave Searchは全製品、残る2社は政府向けのClaude for Government以外の製品が対象です。

一方で、Anthropicは「ClaudeはBrave Searchの検索結果を使う」とは書いていません。委託先一覧はデータを扱う会社の一覧で、3社がそれぞれ何を担うかは公表されていません。

公式に明記されているのは画像です。Anthropicのヘルプは、Claudeが表示する画像検索の結果はBingを搭載していると書いています。

Brave Search側の公式ヘルプには、サイト運営者に関係する点が2つあります。

  • Brave Searchのクローラーは、独自のユーザーエージェント(クローラーの名乗り)を出さない
  • Googlebotがクロールできないページは、Brave Searchのクローラーもクロールしない

Googleのクローラーを止めたページは、Brave Searchにも載りにくくなります。Claude自身のクローラー(Claude-SearchBotなど)の設定は、別の記事で解説しています。

参考:Anthropic:サブプロセッサー一覧(Trust Center)

Gemini・AIによる概要・AIモード:Google検索のインデックスが土台

GoogleのGeminiと検索のAI機能は、Google検索のインデックスを土台にしています。Googleはクローラーの解説で、グラウンディング(回答の根拠になる情報をAIに渡すこと)を、プロンプトの入力時にGoogle検索のインデックスのコンテンツをモデルに提供することと説明しています。対象はGeminiアプリと、企業向けのVertex AIです。

検索結果の上に出る「AIによる概要」と「AIモード」も同じ土台です。Google検索セントラルによると、これらにリンクとして表示されるには、ページがインデックスに登録され、検索結果でスニペット(説明文)を表示できる状態である必要があります。追加の技術要件や特別な最適化は不要と明記されています。

項目Googleの公式説明(2026年10月時点)
表示の条件インデックス登録済みで、スニペットを表示できること。「検索の生成 AI」設定で除外していないこと
特別な対策不要。AI用のテキストファイルや特別な構造化データも不要
表示の制御AI機能だけなら「検索の生成 AI」設定(通常の検索に影響しないと説明)。nosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindexは通常の検索にも効く
効果の確認Search Consoleの検索タイプ「ウェブ」に含まれる。AI機能の表示回数は生成 AI パフォーマンス レポートで見られる

Google-Extended(Googleの学習やグラウンディングへの利用を断るための指定)は、Google検索への掲載や順位に影響しないと書かれています。AIによる概要に出さない手段はGoogle-Extendedではなく、Search Consoleの「検索の生成 AI」設定です。

参考:Google:AI機能とウェブサイト

Microsoft Copilot:Bing検索サービスで回答を補う

Microsoft Copilotは、Bing検索サービスを使って回答の根拠を集めます。Microsoftの法人向け文書は、Copilot Chatが質問から数語の検索クエリを作り、Bingへ送ると説明しています。送るクエリには、ユーザーや組織を特定する情報を含めないとも書かれています。

Bingに載っていることが、Copilotの回答に届く前提です。サイト運営者向けのBing Webmaster Tools(Bingウェブマスターツール)では、2026年2月から、Copilotなどで自社ページが出典に示された回数を見る「AI Performance」レポートが公開プレビューで提供されています。

Bingには「AI専用」のクローラー名はありません。Copilotでの使われ方は、ページのmetaタグで調整します。

  • noarchive:ChatやCopilotの回答でリンクしない。Microsoftの生成AIの学習にも使わない
  • nocache:ChatやCopilotではURL・スニペット・タイトルだけを表示する

どちらを付けても、通常の検索結果には表示されます。

参考:Microsoft:Microsoft Copilot Chat プライバシーと保護

Perplexity:自社のインデックスを公表

Perplexityは、自社でインデックスを持つと公表しています。2025年9月25日に開発者向けの検索APIを発表した際、数千億のウェブページを対象とするインデックスで、Perplexityの回答エンジンと同じ基盤だと説明しました。外部の検索サービスを併用しているかどうかは、公式資料からは確認できません。

Perplexityのクローラーは2種類です。

名前役割robots.txtの扱い(公式説明)
PerplexityBot検索結果にサイトを表示・リンクするための巡回。AIの基盤モデルの学習には使わない従う。許可を推奨
Perplexity-User利用者の質問に応じてページを取得利用者の依頼のため、原則として従わない

Perplexityに表示されたい場合は、PerplexityBotを止めないことが条件になります。設定の変更が反映されるまで、最大24時間かかると案内されています。

中小企業が今日確かめる5つのこと

AIの検索元が分かれていても、中小企業が最初にやることは同じです。GoogleとBingに正しく載り、各社の検索用クローラーを止めていない状態を作ります。下の5つを順に確かめます。

  1. Google Search Consoleで、主要なページがインデックスに登録されているか
  2. Bing Webmaster Toolsにサイトを登録し、サイトマップを送ったか
  3. robots.txt(クローラーへの指示ファイル)で、Googlebot・Bingbot・OAI-SearchBot・Claude-SearchBot・PerplexityBotを止めていないか
  4. サーバーやCDNのセキュリティ設定で、AI各社のクローラーをまとめて遮断していないか
  5. 主要ページに、会社名・所在地・サービス内容が本文のテキストで書かれているか

4は見落としやすい項目です。セキュリティサービスの「ボット対策」で、AIのクローラーも止まる場合があります。

よくある質問

参考資料

公式資料の事実と、本文の実務上の提案・架空の例を分けて記載しています。確認日:2026年10月23日。

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この記事を書いた人

株式会社curve 代表取締役 野澤 孝理

株式会社curve 代表取締役

野澤 孝理

GMOインターネット株式会社を経て、株式会社エクスコアに創業メンバーとして参画し、株式会社curveを創業。デジタルマーケティングを軸に、Claude CodeやCodexを活用したサイト・LP制作、解析ツールの導入、業務システムの構築まで、「AIマーケ×AI開発・内製化」を支援しています。AIメディア「AIテックベース」を運営。

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