コンバージョンとは
コンバージョンとは、問い合わせの送信や電話、予約、購入など、広告やサイトで生まれてほしい成果として決めて数える行動のことです。英語の conversion(転換)が語源で、見ていた人が「問い合わせた人」「買った人」に変わることを表します。略して CV とも書きます。
何をコンバージョンにするかは、会社が自分で決めます。同じ業種でも、目的によって数えるものは変わります。
| 業種の例 | コンバージョンにする行動の例 |
|---|---|
| 工務店・リフォーム | 問い合わせフォームの送信、見学会の予約、電話 |
| 士業 | 相談予約の送信、電話 |
| 医院・店舗 | 予約、電話、経路の検索 |
| 通販 | 購入(金額も一緒に数える) |
| 法人向けのサービス | 資料請求、問い合わせ、商談の予約 |
Google広告ヘルプでは、コンバージョンは、広告の成果を測り、入札の戦略を最適化するために計測する行動と説明されています。Googleアナリティクスでは、価値のある行動を「キーイベント」と呼びます。アナリティクスのキーイベントをGoogle広告に取り込み、コンバージョンとして使うこともできます。
料金ページの閲覧や、電話番号のタップのように、問い合わせの手前の行動を「マイクロコンバージョン」と呼ぶこともあります。成果の件数が少ない会社では、こうした手前の行動も数えておくと、広告の良し悪しを早く判断する手がかりになります。ただし、入札にどう使うかは、後で説明するメインとサブの考え方で分けます。
Google広告でコンバージョンを数える仕組み
Google広告でコンバージョンを数えるときは、多くの場合、サイトにGoogleタグ(計測用のコード)を設置します。Google広告ヘルプでは、広告をクリックした人のブラウザに情報が保存され、その人が決めた行動を終えた時点でコンバージョンとして記録されると案内されています。
Google広告ヘルプによると、数えられるコンバージョンには次の種類があります。
| 種類 | 数える行動 | 主な数え方 |
|---|---|---|
| ウェブサイト | 問い合わせの送信、購入、申し込みなど | サイトに設置したGoogleタグ |
| 通話 | 広告からの電話、サイトに載せた電話番号への電話、スマートフォンでの電話番号のタップ | Google広告の転送電話番号、タグ |
| アプリ | アプリのインストール、アプリ内での行動 | Google Playなどとの連携、計測のツール |
| オフライン(インポート) | 店舗での成約、商談の受注など | ファイルやAPIで成果を取り込む |
問い合わせを正しく数えるために決める5つのこと
問い合わせを正しく数えるには、設定の前に「何を数えるか」「どの時点で数えるか」「1回のクリックから何件数えるか」「入札に使うか」「何日以内の成果を数えるか」の5つを決めます。設定の画面に進む前に決めておくと、後で数字の意味がぶれません。
| 決めること | Google広告の設定 | 問い合わせの場合の考え方 |
|---|---|---|
| 何を数えるか | コンバージョン アクション | 問い合わせの送信、電話、予約など、受注に近い行動を選ぶ |
| どの時点で数えるか | タグを動かすページや操作 | 入力画面ではなく、送信が終わった後の完了の時点で数える |
| 何件数えるか | カウント方法(1回・全件) | 問い合わせは「1回」が基本。購入は「全件」 |
| 入札に使うか | メイン・サブのアクション | 受注に近い行動をメインに、軽い行動はサブにする |
| 何日以内の成果か | 計測期間 | 検討に時間がかかる商売は、期間を短くしすぎない |
カウント方法について、Google広告ヘルプでは、「全件」は広告の操作の後に起きたコンバージョンをすべて数える方法で、購入のように1件ごとに価値がある場合に向いていると案内されています。「1回」は1回のクリックにつき1件だけ数える方法で、問い合わせのように、最初の1件に価値がある場合に向いています。
メインとサブについては、メインのアクションは入札と「コンバージョン」列に使われ、サブのアクションは入札に使われず、「すべてのコンバージョン」列にだけ表示されると案内されています。
計測期間は、広告のクリックなどの後、何日以内の成果を記録するかの期間です。Google広告ヘルプによると、検索広告とディスプレイ広告では初期設定が30日で、1〜30日、60日、90日から選べます。変更は、変更後の成果にだけ適用されます。
電話の問い合わせの数え方
電話が多い業種では、電話をコンバージョンに入れないと、広告の成果を実際より少なく見てしまいます。Google広告ヘルプでは、電話の数え方として、広告に表示した電話番号への電話、サイトに載せた電話番号への電話、スマートフォンでの電話番号のタップ、ほかのシステムからの通話データの取り込みなどが案内されています。
| 数え方 | 数えるもの | 注意点 |
|---|---|---|
| 広告からの電話 | 広告に表示した番号への電話 | 日本では、決めた最小通話時間より短い電話は数えない |
| サイトの番号への電話 | 広告から来た人が、サイトに載せた番号にかけた電話 | Google広告の転送電話番号とタグが必要 |
| 電話番号のタップ | スマートフォンで番号を押した操作 | 電話そのものではなく、押した操作を数える |
| 通話データの取り込み | ほかのシステムで管理している通話 | 受注につながった電話だけを数えるなど、条件を決められる |
広告からの電話をコンバージョンとして数える方法について、Google広告ヘルプでは2つの方法が案内されています。通話の録音をGoogle AIで分析して見込みの高い問い合わせを見分ける方法と、決めた最小通話時間を超えた通話を数える方法です。通話の録音は、米国またはカナダにいる人どうしの通話に限られています(2026年10月時点)。そのため、日本の電話は最小通話時間で数えることになります。
最小通話時間は、間違い電話や営業の電話のような短い通話を、問い合わせとして数えないために決めます。自社の問い合わせの電話が、ふだんどのくらいの長さになるかを目安にします。
Google広告ヘルプでは、転送電話番号を使える国は一部に限られていますが、日本は対象に含まれています(2026年10月時点)。通話レポートを無効にして自社の番号をそのまま表示する場合など、転送電話番号を使わないときは、電話番号のタップで代わりに数えることになりますが、タップの数は実際の通話の数と同じではありません。月に一度、店舗や受付で記録した電話の件数と見比べてください。
数え間違いが起きやすい場面と確かめ方
コンバージョンの数え間違いは、設定の画面では気づきにくく、実際の問い合わせの件数と見比べて初めて分かることがほとんどです。次の場面は、特に起きやすいため、設定の後に確かめます。
- 同じ問い合わせを、Google広告のタグと、アナリティクスから取り込んだキーイベントの両方で数えている
- 問い合わせの入力画面や確認画面で数えていて、送信しなかった人も数えている
- 社内のテスト送信や、営業の売り込みのメールも数えている
- 予約システムなど別のサイトで完了するため、完了の時点を数えられていない
- 電話番号のタップを、問い合わせの送信と同じメインのアクションにしている
確かめ方は、月に一度、Google広告の「コンバージョン」列の件数と、実際に届いた問い合わせの件数を並べることです。大きくずれていれば、数える対象か、数える時点に問題があります。
以下は架空の例です。Google広告ではコンバージョンが月30件と出ているのに、実際に届いた問い合わせは18件でした。調べると、問い合わせの確認画面でタグが動いていて、送信しなかった人も数えていました。数える時点を完了の後に直すと、件数がそろいました。広告以外から届いた問い合わせもあるため、Google広告の件数は、実際の件数以下になるのが自然です。計測の状態(ステータス)の見方は、効果がないときの見直しの記事で説明しています。
医院や、離婚・債務整理を扱う士業などでは、取り込む前にGoogleの顧客データのポリシーを確かめます。健康や医療、離婚・別居、厳しい経済状況(高額の借金など)に関わるコンバージョンの情報は、拡張コンバージョンなどの顧客データとして使えないとされています。当たる場合は、タグと電話の通話時間による計測にとどめます。
受注のデータを自社のシステムからAPIで送っている場合は、送り方の変更にも注意します。Google Ads APIの公式ドキュメントによると、2025年12月17日から2026年6月15日までの間にオフライン コンバージョンを送っていなかった開発者トークン(APIを使うための鍵)は、2026年6月15日から、Google Ads APIでのオフライン コンバージョンの送信が制限され、Data Manager APIへ移行するよう案内されています。ツールや外部の会社に送信を任せている場合は、対応済みかを確かめてください。
数え方を変えた後に気をつけること
コンバージョンの数え方を変えた後は、変更前後の数字を単純に比べないことが大切です。何を数えるかが変われば、コンバージョン数もCPA(1件あたりの費用)も、意味が変わるためです。
- 変更した日と内容を記録し、報告書にも書いておく
- 変更の前後で、期間を分けて数字を比べる
- 自動入札を使っている場合は、入札の動きが落ち着くまで待つ
- CPAの上限など、目標の数字を新しい数え方に合わせて決め直す
Google広告ヘルプでは、スマート自動入札を使うにはコンバージョンの計測が必要とされています。また、最適化しているコンバージョンの目標やアクションを大きく変えると、入札戦略が最長7日間「学習中」になることがあると案内されています。数え方を見直すときは、変更をまとめて一度に行い、何度も変えないようにします。
よくある質問
参考資料
公式資料の事実と、本文の実務上の提案・架空の例を分けて記載しています。確認日:2026年10月24日。
- Google 広告ヘルプ:キーイベント、コンバージョン、購入の定義
- Google 広告ヘルプ:コンバージョン測定について
- Google 広告ヘルプ:コンバージョンのカウント方法について
- Google 広告ヘルプ:コンバージョン目標について
- Google 広告ヘルプ:計測期間について
- Google 広告ヘルプ:通話コンバージョン トラッキングについて
- Google 広告ヘルプ:広告経由の通話数を測定する
- Google 広告ヘルプ:通話レポートについて
- Google 広告ヘルプ:ファイル(従来版)を使用して、広告のクリックを経由したコンバージョンのデータを Google 広告にインポートする
- Google Ads API:機能の非推奨とバージョン管理されていない変更
- Accelerate with Google Japan:顧客データに関するポリシー
- Google 広告ヘルプ:スマート自動入札の学習について
- Google 広告ヘルプ:コンバージョン トラッキングのステータスに関するトラブルシューティング
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