税理士のSEO対策で最初に決めること

税理士のSEO対策で最初に決めるのは、「顧問契約を考えるどのきっかけに、記事とサービスページのどちらで答えるか」です。税理士を探す人は、「税理士 〇〇市」だけで検索するわけではありません。「法人成り タイミング」「税理士 変更 引き継ぎ」「相続税 申告 税理士 費用」のように、自分の状況と迷いを入れて検索します。

税の一般的な解説は、国税庁や大手の会計・税務メディアと競合します。小さな税理士事務所が上位を目指すなら、制度の説明だけで終わらず、「自分の場合はどうするか」を判断する材料と、依頼する前に確かめたい条件に重心を置きます。記事は判断の手前まで、サービスページは依頼の条件までと役割を分けると、検索した人が相談まで迷わず進めます。

Googleは、人の経済的な安定などに大きく影響しうる話題を「YMYL」と呼び、信頼性を特に重く見ると説明しています。税金の話題も、これに近い話題です。誰が書き、いつ時点の制度かをはっきりさせることが、評価と信頼の両方につながります。

参考:Google 検索セントラル:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成

顧問契約を考えるきっかけごとに入口を決める

税理士事務所のSEOでは、顧問契約やスポットの依頼を考えるきっかけごとに、入口のページを1つ決めます。きっかけによって、知りたい順番がまったく違うためです。

きっかけ検索語の例入口のページ先に答えること
開業したばかり個人事業 税理士 いつから創業支援のページ依頼できる範囲、記帳の分担、料金の決まり方
法人成りを考えている法人成り タイミング解説記事から法人設立支援のページへ判断の材料、設立後の手続きと顧問の範囲
税理士を変えたい税理士 変更 引き継ぎ税理士変更のページ引き継ぎの流れ、準備する資料、期中の変更
記帳が追いつかない記帳代行 税理士 〇〇市記帳・会計のページ対応する会計ソフト、資料の渡し方
相続が発生した相続税 申告 税理士 費用相続税申告のページ依頼の流れ、必要な書類、料金の算定方法
確定申告だけ頼みたい確定申告 税理士 スポット個人の確定申告のページ対応の範囲、受付の締切、料金

顧問契約は、毎月の費用が続く判断です。そのため、検索した人は料金だけでなく、「何をどこまでしてくれるか」「やり取りの手間はどれくらいか」を比べています。入口のページでは、この2点に早めに答えます。

業種も入口になります。対応業種のページは、実際に顧問先が多い業種に絞って作ります。たとえば飲食業なら、日々の売上の管理、仕入れや人件費の記帳、開業時の手続きなど、その業種で相談の多い点と、事務所の対応の仕方を書きます。顧問先がほとんどない業種のページを、検索語のためだけに並べることは避けます。

記事は「判断の手前」まで書き、サービスページにつなぐ

税理士事務所の記事は、制度の解説で終わらせず、読者が自分の状況に当てはめて判断する手前まで書き、続きを相談できるサービスページにつなぎます。記事の種類ごとに、書くこととつなぐ先を決めておくと、記事が増えても導線が崩れません。

記事の種類テーマの例記事で書くことつなぐ先
期限・手続き型インボイスの登録手続き手続きの流れ、期限、よくある誤り顧問契約・スポット依頼のページ
判断型法人成りは何年目に考えるか判断の材料、条件で変わる点法人設立支援のページ
依頼先選び型顧問料の内訳、税理士の変更方法料金の決まり方、確かめる点顧問契約のページ
税理士事務所の記事からサービスページへの導線
記事の種類ごとに、つなぐサービスページを決めておきます。

以下は架空の例です。判断型の記事「法人成りは何年目に考えるか」なら、見出しを「法人成りで変わる税と社会保険」「判断の材料になる数字(所得、役員報酬、事務の手間)」「条件によって答えが変わる例」「相談の前に用意するとよい資料」の順に立て、最後に法人設立支援のページへつなぎます。読者は自分の数字を当てはめる手前まで進み、続きを税理士に聞きたくなります。

記事の正確さは、税理士事務所の信頼そのものです。制度の説明には国税庁の該当ページや法令を示し、記事の冒頭に「2026年10月時点の制度に基づく」のように時点を書きます。書いた税理士の氏名と所属税理士会、内容を確認した日も表示します。

税理士法第36条は、不正に税を免れることについて指示や相談に応じることを禁じています。「税務調査で見つからない」のような、脱税の手助けと受け取られかねない見出しは、検索で集客できそうに見えても書きません。

顧問契約と税理士紹介のページに書くこと

顧問契約のページには、料金の決まり方、顧問料に含まれる業務と別料金の業務、やり取りの方法、契約から始まりまでの流れを書きます。日本税理士会連合会(日税連)の会則第59条の2は、会員が「報酬額の不明示等」をすることを禁じています。料金の書き方は、SEOの前に信頼の問題です。

  • 月額顧問料が何によって決まるか(売上の規模、取引の量、記帳の分担、面談の頻度など)
  • 決算・申告の料金と、年末調整などの別料金の業務
  • 対応する会計ソフト、資料の受け渡しと連絡の方法
  • 担当者と面談の頻度、問い合わせへの返答の目安
  • 契約の流れ、前の税理士からの引き継ぎの進め方

以下は架空の例です。料金欄は、「月額顧問料:〇〇円から(年間の売上規模と記帳の分担で決まります)」「決算・申告:〇〇円から」「年末調整:1人あたり〇〇円」のように、金額と決まり方を並べて書きます。

税理士紹介のページは、料金が近い事務所の中から1つを選ぶ理由になります。顧問契約は長く続くため、検索した人は「誰が担当するか」を確かめてから問い合わせます。氏名、所属税理士会、登録年、経歴、担当している業務、講演や執筆の実績を事実として書き、担当者が複数いる場合は、誰がどの業務を受け持つのかも示します。顔写真と、相談の進め方についての考えを添えると、初めて連絡する人の不安が減ります。

表現のルールは税理士会の細則と景品表示法で確かめる

税理士のホームページの表現は、税理士法、日税連会則、所属税理士会の広告に関する細則、景品表示法の順で確かめます。税理士法第37条は信用や品位を害する行為を禁じ、第39条は所属税理士会と日税連の会則を守る義務を定めています。

各税理士会は「会員の業務の広告に関する細則」を定め、日税連は「税理士会会員の業務の広告に関する運用指針」を定めています。関東信越税理士会の公開のお知らせでは、細則が2019年1月1日施行で一部変更され、運用指針も変更されたと案内されています。細則と運用指針の本文は会員向けに提供されているため、具体的な表現の判断は所属税理士会の資料で確かめてください。

確かめたい表現確かめる理由
「顧客満足度No.1」「地域No.1」消費者庁は、合理的な根拠に基づかず事実と異なるNo.1表示は景品表示法上の不当表示になるとしている
「税金が必ず下がる」結果を約束する表現は、会則の不当広告の禁止に照らして確かめる
顧問先の会社名やロゴ税理士法第38条は、業務で知った秘密を漏らすことを禁じている。掲載は本人の同意を前提にする
依頼者に頼んで書いてもらった口コミ事業者が内容に関わった口コミは事業者の表示とされ、広告と分からなければステルスマーケティング規制の対象になりうる

ステルスマーケティング規制は、2023年10月1日から景品表示法の不当表示として施行されています。主に一般消費者向けの取引が対象のため、相続や確定申告など個人向けのサービスでは特に注意します。

参考:消費者庁:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。

Search Consoleで記事と相談の入口を確かめる

Google Search Consoleの検索パフォーマンス レポートでは、記事とサービスページが、狙ったきっかけの検索語で表示されているかを確かめられます。税理士事務所では、次の順で見ます。

  1. 「ページ」で記事を指定し、「クエリ」の表で、記事が狙ったきっかけの検索語で表示されているかを見る
  2. 「クエリ」で「顧問料」「変更」「費用」などを含む語を指定し、サービスページと記事のどちらが表示されているかを見る
  3. 年度や「令和〇年」を含む検索語で表示されている記事を探し、内容が古くなっていないかを確かめる
  4. 確定申告や年末調整など時期で増える検索は、日付の「比較」で前年の同じ時期と並べて見る
  5. 事務所名を含む検索と含まない検索を分け、事務所を知らない人からの表示とクリックが増えているかを見る

記事からサービスページへの移動や相談の申し込みは、Search Consoleでは見えません。Googleアナリティクスなどのアクセス解析で、記事を読んだ人がサービスページへ進んでいるかを合わせて確かめます。

参考:Search Console ヘルプ:検索パフォーマンス レポート

よくある質問

参考資料

公式資料の事実と、本文の実務上の提案・架空の例を分けて記載しています。確認日:2026年10月23日。

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この記事を書いた人

株式会社curve 代表取締役 野澤 孝理

株式会社curve 代表取締役

野澤 孝理

GMOインターネット株式会社を経て、株式会社エクスコアに創業メンバーとして参画し、株式会社curveを創業。デジタルマーケティングを軸に、Claude CodeやCodexを活用したサイト・LP制作、解析ツールの導入、業務システムの構築まで、「AIマーケ×AI開発・内製化」を支援しています。AIメディア「AIテックベース」を運営。

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