ゼロクリック検索とは

ゼロクリック検索とは、検索結果の画面だけで用が済み、どのサイトもクリックされずに終わる検索のことです。たとえば、店の営業時間を調べて検索結果に表示された時間を見て終わる場合や、言葉の意味を調べてAIによる概要の説明を読んで終わる場合が当てはまります。

ゼロクリック検索は業界で使われる呼び名で、検索エンジンが公式に定義した用語ではありません。英語の「zero-click search」から来ていて、「ゼロクリックサーチ」と呼ばれることもあります。

ゼロクリック検索は、利用者にとっては早く答えが分かる便利な形です。一方、サイト運営者にとっては、検索結果に自社が表示されても、サイトへの訪問につながらない場面が増えることを意味します。ただし、クリックされなくても、検索結果の中で社名や電話番号を見て問い合わせる人もいるため、クリック数が減ったことが、そのまま成果が減ったことを意味するとは限りません。

ゼロクリック検索が話題になることが増えたのは、検索結果の画面の中で答えを示す機能が広がってきたためです。日本では、2024年8月にGoogle検索のAIによる概要の提供が始まり、2025年9月には会話型のAIモードの日本語での提供も始まりました。

ゼロクリック検索の割合を示す調査はいくつかありますが、調べた国や期間、数え方によって数字が大きく違います。自社にとってどれくらい影響があるかは、他社の調査の数字より、自社のSearch Consoleの数字で確かめるのが確実です。

ゼロクリック検索が起きる場面

ゼロクリック検索は、検索結果の画面の中に答えや必要な情報が表示されるときに起きます。Google検索では、次のような表示が当てはまります。

検索結果の表示どんな表示かゼロクリックになりやすい場面
AIによる概要検索結果の上部に、生成AIが主な情報とリンクをまとめて表示する言葉の意味や一般的な知識を調べるとき
強調スニペット検索結果の上部の枠に、ページの一部の説明文を目立たせて表示する短い答えで足りる質問
ナレッジパネル人や組織などを検索したときに、情報の枠を表示する会社や施設の基本情報を確かめるとき
ビジネスプロフィール地図や検索結果に、店舗の営業時間・電話・ルートを表示する来店や電話の前に情報を確かめるとき
通常の検索結果の説明文ページのタイトルの下に、内容の説明文を表示する説明文だけで答えが分かるとき

以下は架空の例です。ある整骨院のサイトは、「地域名 整骨院 日曜」での表示回数が変わらないのに、クリック数が減っていました。実際に検索すると、地図の欄に整骨院のビジネスプロフィールが表示され、日曜の営業時間と電話番号がその場で分かる状態でした。この場合、サイトへのクリックは減っても、プロフィールからの電話が増えていれば、検索からの来院は保たれていると考えられます。

Googleは、AIによる概要について、Googleが役立つと判断した検索でだけ表示されると案内しています。強調スニペットについては、サイト側で表示を指定する方法はなく、Googleのシステムがページの内容を適切だと判断したときに表示されると説明しています。どちらも、サイト運営者が表示を決められるものではありません。

参考:Google:強調スニペットについて

Search Consoleでの見え方

ゼロクリック検索の影響は、Search Consoleでは、表示回数と掲載順位が保たれたまま、クリック数とクリック率(CTR)だけが下がる形で表れやすくなります。Search Consoleとは、Googleが提供する、Google検索でのサイトの表示や問題を確かめるツールです。

まず、Search Consoleの数字の意味を押さえておきます。

指標意味(Search Consoleヘルプの説明)
表示回数検索結果のページにサイトへのリンクが掲載された回数。画面に表示されるまでスクロールしたかは問わない
クリック数検索結果から、Google以外のページへ移動した回数。Googleの中にとどまるクリックは含まれない
CTRクリック数を表示回数で割った値
掲載順位検索結果の中での位置。1が最上位

AIによる概要の中のリンクがクリックされた場合も、1回のクリックとして数えられます。AIによる概要は1つの要素として1つの掲載順位が付き、その中のリンクはすべて同じ順位になると案内されています。

ゼロクリック検索の影響の表れ方
表示回数と順位は変わらず、クリック数だけが下がる

数字を見るときは、期間を長めに取ることも大切です。Googleは、検索トラフィックの減少を調べるときに、期間を過去16か月にして、季節による変動ではないかを確かめるよう案内しています。見え方のパターンと、考えられることは次のとおりです。

Search Consoleで見えた変化考えられること
表示回数と順位は同じで、クリック数とCTRが下がった検索結果の画面で答えが済む場面が増えた可能性
表示回数も順位も下がった順位の変動や技術的な問題。ゼロクリックとは別の原因
表示回数だけが下がった検索される回数そのものの変化や季節の影響

Search Consoleには、AIによる概要とAIモードでサイトへのリンクが表示された回数を見られる「生成 AI パフォーマンス レポート」もあります。ヘルプで説明されている指標は表示回数で、AI機能の中で自社がどれくらい見られているかを確かめるのに使えます。

参考:Search Console ヘルプ:表示回数、掲載順位、クリック数とは

クリックされなくても成果を確かめる指標

ゼロクリック検索が増えても成果が出ているかは、クリック数だけでなく、ビジネスプロフィールの行動、指名検索、問い合わせの数を合わせて見ることで確かめます。検索結果の画面で情報を得た人が、サイトを経由せずに電話や来店をすることがあるためです。

見る数字どこで見るか分かること
通話・ルート・ウェブサイトのクリックビジネスプロフィールのパフォーマンス地図や検索結果から直接行動した人の数
社名やサービス名を含むクエリのクリック数Search Consoleの検索パフォーマンス名前で探す人が増えているか
AI機能での表示回数Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートAIによる概要やAIモードで見られているか
問い合わせ・予約・来店の数自社の記録事業の成果そのもの

ビジネスプロフィールのパフォーマンスでは、通話ボタンが押された回数、ルートを調べた人の数、プロフィールからウェブサイトへのリンクが押された回数などを確かめられます。これらは、オーナー確認が済んだプロフィールで見られると案内されています。

参考:Google ビジネス プロフィール ヘルプ:ビジネス プロフィールのパフォーマンスとインサイトを確認する

検索から来る人が減ったときの考え方と対策

検索から来る人が減ったときは、ゼロクリック検索のせいと決めつけず、まずSearch Consoleで表示回数・クリック数・掲載順位のどれが変わったかを確かめます。ゼロクリック検索が原因と考えられる場合の対策は、クリックの数を取り戻すことより、クリックする理由のある情報を用意し、検索結果の中でも正しく伝わる状態を整えることです。

  • 用語の意味のような、検索結果で答えが済む情報だけに頼らない
  • 料金の決まり方、対応の条件、事例など、比べるためにサイトを開く理由になる情報を充実させる
  • ビジネスプロフィールの営業時間・電話番号・サービス内容を最新にし、検索結果だけで判断する人にも正しく伝える
  • 社名やサービス名を覚えてもらい、名前で検索してもらえるようにする
  • 成果を見る指標を、クリック数から問い合わせや来店まで広げる

検索結果の画面で正しく伝わっているかは、社名やサービス名で実際に検索して確かめます。検索結果の画面だけを見て、営業時間、電話番号、対応地域、主なサービスが正しく分かるかを見てください。古い情報が出ている場合は、自社サイトとビジネスプロフィールの両方を直します。サイトを開かない人ほど、検索結果の画面に出る情報だけで判断するためです。

Googleは、AIによる概要が表示された検索結果からのクリックは、質が高い傾向があると説明しています。クリックの数が減っても、比べたうえで訪れる人の割合が増えていれば、問い合わせにつながりやすくなることも考えられます。

流入が減ったときの原因の切り分け方は、別の記事で手順に沿って解説しています。

よくある質問

参考資料

公式資料の事実と、本文の実務上の提案・架空の例を分けて記載しています。確認日:2026年10月24日。

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この記事を書いた人

株式会社curve 代表取締役 野澤 孝理

株式会社curve 代表取締役

野澤 孝理

GMOインターネット株式会社を経て、株式会社エクスコアに創業メンバーとして参画し、株式会社curveを創業。デジタルマーケティングを軸に、Claude CodeやCodexを活用したサイト・LP制作、解析ツールの導入、業務システムの構築まで、「AIマーケ×AI開発・内製化」を支援しています。AIメディア「AIテックベース」を運営。

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